3/3 YST変動 (2008/3/8)
今回の変動に関しては、これまで観測できた中期的予兆、直前予兆いずれも観測されていない。また変動の直前までこれまでにないインデックスの動きが観察されており、これが安定してから一定期間を置いて変動があるのではないかと推測していた。その推測からすると3/17頃に変動するのではないかと考えていたのだが、全くの大外れである。
今回観測されたような直前までの動きが今後の観測指標となるのか、それとも以前まで有効であった観測指標が復活するのかは全く判らない。しかし、そのこと自体は私にとってはもはや全く価値のないものである。第二幕は終了したのだ。
今後のエントリーはとりあえず第三幕ということになるが、第三幕も純粋なYSTのクローラーの動きやアルゴリズムに関して感じることの記述をしていきたいと思う。ただ、もう2年以上前から自らのサイトに適用するテクニックとしてのSEOということに関しては興味を失っているのでそれらの記述は控えてきたが、今後は客観的にこれらについての記述も考えてみたいと思う。
さて、現時点で考えていることとしては、今後鍵となるクローラーはrj系、llf系、hlf系、そして特定のdev系といったところが主役となるだろう。また、システムの基幹としては先日告知のあったhadoopの導入(というかこのオープンソースについてはYahoo! INCの中の人も既に一定の関与をしているようであるし、現在のYSTにも一部組み入れられているものと思う)。
そしてもう一つ重要な要素があるのだが、これはこのエントリーをここまで読んで判る人には判ることである(まあこれがSEOのプロを自認する人やSEOにシャカリキになっている人には解らないだろうなァというのが面白いところでもあるのだが)。
第二幕の終了にあたって、現時点で考えている私のYST像についていくつかメモしておこうと思う。
YSTとGoogleの根本的な違い
細かな点は措くとして、Googleは何所からどれだけリンクされているかが重要である。その出発点であるPageRankがそうであるように、Googleの根本を成す変えることのできない発想である。これはその登場時の検索における問題点を解決する大きな発想の転換であったといってもよい。Googleは良いページを探すのである。
それに対してYSTはというとその出自の一つであるinktomiの登場時のことを考えてみれば、増え続けるInternet上の情報を整理するディレクトリを自動化するにはどうしたらよいかという発想が根本にあったのだと考えている。Authority&Hubとはそういう発想を昇華したものだとすれば、何所にどれだけリンクしているのかが重要なのではないだろうか。YSTは良いページを知っているページを探すのである。
YSTは何故インデックス更新によって大きく変動するのか
GoogleにもかつてGoogle Danceという現象が有ったように、新しい基準(アルゴリズム)で新しい評価が出来上がれば、それは古い評価と同じになることのほうが不自然であり、インデックスの入れ替えがあった時には変動するものである。
この点、Googleでは現在そのような大きな変動は見られない。これは、評価に必要な計算のボリューム÷システムの処理能力の値がYSTに比べGoogleが低いということであり、それを徐々に(ある意味リアルタイムで)現状のインデックスに反映しても問題がないということである。YSTはまだその状態に達していないというに過ぎない。アルゴリズムはGoogleもYSTと(そのスピードは別として)同じように変化しているはずである。
勿論、YSTにおいても細かな変動は毎日のように起こる、しかしこれは大きな変動がアルゴリズムによるものであるのに対して、フィルタによるものだと考えて差支えないだろう。フィルタにもスパムを排除するスパムフィルタや各言語に特有の問題を解決するためのフィルタ(各言語に対応するためのものはアルゴリズムに組み込まれているものも多くあるはずなので、直近応急的なものが多いだろうが)などがあるはずである。これらフィルタにより再評価されたものが現状のインデックスに組み入れられた場合が日常の変動であると考えられる。
ただ、私独自の変動に関する見解(一応他では見たことがないというレベルなので他にも同様に考えている人が居てもおかしくはないのだが)として変動の大きな要素にはそのサイト(あるいは各ページ)にリンクしているHubの評価の変化が関係しているのではないかと考えている。先の「評価に必要な計算のボリューム/システムの処理能力」比は現状YSTの方がGoogleに比べ劣っているのは確かだろう。ただこの劣っている主因はシステムの処理能力ではなく、評価に必要な計算のボリュームにあるはずであり、この計算によって求められる各Hubの評価は一度の変動から変動のスパンでは確定できないのではないだろうかと考えている。
YSTのアルゴリズムはローテーションするのか
先日縁あってWeb担当者Forumの「検索エンジンが順位を決める53の要因」というアンケートに素人の意見ということで大変恐縮ではあったのだがお答えさせて頂いた。出版されたものを読ませて頂くと色々な意見があり大変面白かったし大いに参考になったのだが、その中でYSTのアルゴリズムはローテーションしていると考えているプロが複数おられた。それまでにもいくつかのブログでローテーションしている(のでは)という意見を見たことがある。
SEOは科学ではない、そして色々な意見や方法論があって良い。であるからこれらを頭から否定するつもりは無い。私のような素人の分析よりもプロの方が分析された結果としてそうだと言うのなら、それが正しいのかもしれないとも思う。
だが、現状アルゴリズムはローテーションなどしていないというのが私の意見である。YST日本版登場以降多くの多数派クローラーが登場しては消えていった。この変遷こそ単純なようだがアルゴリズムはローテーションするものではなく進化(変化)するものであると考える根本の理由である。私はSEOの素人である(この立場は今後も変わることはないつもりだ)。検索エンジンについて考えるとき、SEOのプロの分析は尊重するが、それ以上に尊重するものとして各検索エンジンを作っている中の人たちの能力はそれ以上にあるだろうという大前提がある。競争の熾烈な検索業界においてその中の人がアルゴリズムのローテーションなどで競争に打ち勝てると考えているとはとても思えないのだ。
ローテーションと見える現象は、各Hubの評価が一度の変動から変動のスパンでは確定できないことにより、Hubサイトの評価が上下動しその影響を各サイトが遅れて受けるのではというのが私の意見である。
今後YSTはどうなっていくのか、そして我々はどうするべきなのか
YSTは今後HadoopというGoogleも既に採用しているシステムを採用するそうである(私は既に一部で採用されていると推測している)。その他の現状私が知るところからすれば、それと相まって劇的な進歩をする可能性があると考えている。
そのため、昨今話題になっているMSのYahoo!買収に関してもその成立が濃厚ではあるが、回避できれば、あるいは買収されてもその技術と思想のこれまでの変遷が良い意味で受け継がれればと考えている。
各Hubの評価は一度の変動から変動のスパンでは確定できない(と私が推測している)問題はこうした進歩によっても解決できないのかもしれない。しかし、我々にとって周期的に上下を繰り返すように見える問題も、私の推測が正しければ現状でできる改善策を続けることでやがて解決できるであろう。だが、それはテクニックとして我々が考えるようなSEOではなくサイトの実力・品質を上げることによってのみ達成できるはずである。
Posted by a1 at 21:22
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私は詳しいことは分からない素人ですが、こちらのブログの意見も専門的で勉強になり面白かったです。
<br />ブラックボックスを探るのはワクワクしますね。
検索エンジン考:3/3 YST変動 (2008/3/8)【seo-bookmark.net】at 2008年03月09日 00:25